不動産の売却をお考えの方のなかには、住宅ローンが残っているために売却に進めず、悩んでいる方もいるでしょう。
とくに売却金でローンをすべて返済できない「オーバーローン」の場合には、売却を諦めてしまう方も多いです。
そこで今回は、オーバーローンかどうかを調べる方法や、オーバーローンだった場合の対処方法について解説します。
不動産売却時に気を付けたいオーバーローンとは
オーバーローンとは、ローンの残りが不動産の売却で得る金額よりも多く、たとえ不動産を売ってもローンを返し切れない状態のことを指します。
アンダーローンという言葉もありますが、こちらは不動産を売って手に入れたお金でローンを全額返せる、オーバーローンとは真逆の状態です。
ローンを一括返済できるアンダーローンならば問題はありませんが、ローンが残った状態だと融資元の銀行などが担保として不動産の抵当権を持っているため、基本的に不動産は売却できません。
したがって、ローンの残った不動産の売却を考える場合には、オーバーローンかどうかを把握することが大切です。
売却する不動産がオーバーローンかどうかの調べ方とは
売却を考えている不動産がオーバーローンであるかどうかを調べるには、不動産がいくらで売れそうかという家の価値と、返さなくてはならない住宅ローンの残りの金額をチェックしてみてください。
家の価値を知るには、近隣で売りに出されている不動産の価格を調べてみましょう。
アクセスの良さ・間取り・築年数などの条件によって売却価格に差があるため、似た条件の不動産を探してみてください。
過去の売買成約事例もチェックすれば、より実際の価格に近い金額を把握できるでしょう。
一方の住宅ローン残債額を調べるには、銀行などから送られてくる「ローン返済計画書」を見てみましょう。
変動金利を適用している場合には、金利の見直し後に届く新しい計画書を参照してください。
売却する不動産がオーバーローンだった場合の対処方法とは
不動産を売りたくても、家の価値よりもローン残高のほうが高額だと、すぐには売却できません。
売却を急ぐ理由がない場合には、しばらくは返済を続けていき、アンダーローンとなるまで売却を先延ばしにすることも対処法のひとつです。
また返し切れずに残ったローンも組み込める、買い替えローンの利用も考えてみてください。
さらに転勤などのやむを得ない事情であれば、賃貸物件としての運用を融資元の銀行が許可し、家賃収入からローン返済できるケースもあります。
早く不動産を手放したい場合には、融資元である銀行の許可を得たうえで、任意売却をおこなうのもひとつの方法です。
まとめ
不動産の売却をお考えの際は、ローン残高が売却金額を上回るオーバーローンかどうかをチェックしてみてください。
オーバーローンだった場合には、「売却を先延ばしにする」「買い替えローンを利用する」「任意売却をおこなう」といった対処方法を検討してみましょう。
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